老化・生活習慣病に悩む人は「腸漏れ」している

「疲れやすい」「だるい」と感じる人が見落とす事

「何だか疲れやすい」「だるさが抜けない」

……その症状、実は「腸」が原因かもしれません。

腸は全身の免疫をはじめ、様々な働きの要となっています。その腸に「ある異変」が起こってしまうことで、その働きが鈍ってしまうことがあるというのです。

腸と腸内細菌研究の第一人者の國澤純氏の新刊『9000人を調べて分かった腸のすごい世界』(日経BP)から一部抜粋・編集のうえ、健康な人の腸でも起こりうる「異変」と、その改善方法をお伝えします。

「疲れやすさ」や「だるさ」、腸漏れの初期症状かも

腸には、体の維持に必要な栄養をはじめとする有益なものを取り込み、それ以外のウイルスや病原性細菌、ホコリ、アレルゲン、未消化の食べ物などの異物が体内に侵入しないようにブロックするための機構が整っています。

腸管は「絨毛」という無数のヒダが覆っており、そのヒダの表面は「上皮細胞」と呼ばれる細胞がスクラムを組むようにぴっちりと接合していて、危険な異物を体内に入れない関門としての役割を果たしています。ところが、何らかの原因によってそのスクラムが緩んで、ヒダの隙間から異物が侵入してしまうことがあります。

それを「腸漏れ(リーキーガット)」といいます。

「腸漏れ」は、腸だけでなく、全身にとっても一大事です。

普段も強靱なスクラムの間を縫って異物が侵入することはありますが、その場合には腸にいる免疫細胞が異常を察知し、対処をするため、異物の侵入が大きな問題になることはめったにありません。

しかし腸漏れになると、門が開きっぱなしの状態に。普段からは考えられないレベルの大量の異物が侵入し続けることになります。

異物が侵入し続けるわけですから、免疫細胞は異常を察知し続けることになり、結果としてオーバーワーク状態に陥って、炎症を起こします。風邪を引くと熱が出るように、炎症(熱)を起こして異物を一気に片付けようと機能するのです。

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